住宅ローンの組み方

自分の借入可能金額を知る

「家が欲しい」、「車が欲しい」「○○が欲しい」と思ったときに、手元のお金で買える人はそれでいいのですが、そうでなければローンを利用することになります。家のローンは車などのローンと違って、金額が1,000万円を超えることはよくある話。
そのようなときに、何を基準に考えるべきか、一案をご案内します。

まずは、自分の借入可能額について考えてみましょう。

自分の年収について確認する

自分の年収 = 年間の所得 を確認するには、毎年会社から年末か1月にもらえる「源泉徴収票」を見る方法があります。
まずは直近のものを探して下さい。なお、最近では紙で発行せず、会社のPC上で確認するようになっている会社もあります。そのような場合は、プリントアウトして下さい。

源泉徴収票が手元にそろったら、その「支払金額」を見て下さい。
その数字があなたの1年間に会社からもらった給料 = 所得金額です。
この給料から所得税や社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料など)が引かれます。

源泉徴収票

「支払金額=使える金額」ではない

この数字は確かにあなたが年間を通して稼いだ数字なのですが、マジックがあります。実際には全部が好きに使える金額ではないのです。
税金が引かれることはもちろん、家計に使われる数字が入っているのです。

そう、あなたの家庭には他に家族がいますよね。家族のために使わなければならないお金があります。
食費・学費・光熱費・保険料・貯蓄・交際費など様々なものをこの中から負担しなければなりません。
これらを差し引いた後の数字からローンを払うことになります。

残った金額で返済?

ここでまだ考えなければならない事があります。
基本的には、残った金額で返済できると考えたいのですが、もう一つ考慮しておきたい事があります。
それは金利情勢です。ご存知の通り、現在の金利は史上最低の状態です。と、いうことは今後上昇する可能性があるという事です。

金利が上昇した場合に備えて、余裕は持っておいてください。すなわち、残った金額ギリギリ一杯ではの返済では上昇したときに、返済出来なくなる可能性があります。

では、どれくらいが理想?

世帯によっても違うと思いますが大まかに見て、年間のローンの返済額が年収の2割以下になるように設定するのが理想です。

年収400万円なら年間80万円(400万円×20%)ぐらい、月に換算すれば、67,000円ぐらいですね。

ちょうど、この記事を考えているときに「コロナショック」が発生しています。
休業を余儀なくされた企業からは悲鳴が上がり、やむなく廃業や倒産に至っています。このような状態になったときに一番影響を受けるのが、労働者です。
雇用保険による休業補償(=失業保険)は制度上、前勤務先での日額所得の7割が限度です。自分の勤めている会社から見放されたときに、一時期とは言えどもそのお金で生活をしていかなければなりません。
目いっぱいの借入をしていると、企業と共倒れになります。
そんなことを気にしていたら家が買えないという意見もあるかと思いますが、「ローンを組む」と言うことはそのようなことも考えておかなければならないということです。

最後は自己責任で

ローンは「投資」です。自己投資です。
なので、自己責任となります。
最終的な結果がすべてです。自分で選んだことが人生を左右するかも知れません。自分でいろいろな直接金融機関に赴き、自分の耳で聴き、質問をして確認して下さい。決して、他人の話を鵜呑みにしないで下さい。
忙しいことを理由に、他人の言うがままに手続きを進めることは決してしない下さい。

ご自身にあった(適した)ローンが必ずあるはずです。
一生に一度あるかないかのイベントです。面倒に思わず、自分で直接確認するようにして下さい。

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